【クルマと社会と文化】ことばの難しさ:「車」と「クルマ」?

クルマを社会面、文化面から捉えるコーナーです!

「所変われば」・・・自動車に限らず、世界には様々な使用法や文化があります。 また、「日本の常識は世界の非常識」というのも、しばしば聞かれる表現ですね。 このように、視点を少し変えれば、クルマに対する見方も違ってくるかも知れません。 今やクルマは生活と密着しているので、文化や価値観やファッションの一面として語られることもあります。 あるいは、純粋な仕事道具として欠かせない存在に、クルマを挙げる人もいるでしょう。 どんなものでもそうですが、人と一緒に生活しているモノは、お互いに影響し合いながら発展していくものです。 このコーナーでは、社会とクルマの関わりや、生活・文化の中でのクルマ、といった側面から、 クルマを取り巻く様々な事象について、取り上げていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 初めの数回では、「クルマにまつわる用語の表現」や「クルマの呼び方」について、見ていくことにします。

車とクルマ・・・日本語の書き方

人間の文化に、言葉は欠かせません。というわけで、ここでは自動車を表現するための単語について、見てみます。 言葉というのは非常に大切なもので、何かを説明する際になくてはなりません。 同じ物や対象を指すのでも、単語の選び方ひとつでずいぶんと印象が変わることがあります。 しかも日本語は、ひらがな・カタカナ・漢字・ローマ字という4種類を使い分けて表現するという、独特の言語でもあります。 うまく使い分けると、日本語使用者にしか伝わりづらいニュアンスを出すことも出来ます。 「あなた」「貴方」「アナタ」・・・どれも英語なら「You」を意味するうえ、ふりがなではまったく同じですが、書かれた方が意味合いをどう捉えるか?というと、なんとなく違う、と答える人が多いのではないでしょうか。 さて、自動車の世界で言えば、例えば「車」と「クルマ」。 日常ではどちらを使っても対象物にさしたる違いはないように見えますが、どうでしょうか。 「車」という漢字を用いると、いわゆる乗用車以外に、バスやトラックも当てはまります。路線バスで「この車は○○行きです」と言っているアナウンスもあります。 また、「車両」の意味で言うと、自動車だけでなく、鉄道車両なども当てはまりますから、例えば新幹線に乗って「5号車より前の車で」と伝えても、おかしくはありません。 場面設定(コンテクスト)次第では、「車輪」とか「馬車」「牛車」(上の写真)あるいは「人力車」などを連想して欲しい場合にも使えます。そもそも語源としてはこちらのほうがずっと古いものです。「ショッピングカートの車が取れた」と言っても、伝わりますね。 でも、社会で一般的には「車はここへ駐めないように」「今日は電車じゃなくて車で行こう」などと使うことが多いものです。その場合の「車」は、あくまで乗用車(マイカーもしくはレンタカー)を指しているはずです。 それに比べ、「クルマ」とカタカナで書くと? 意識はしなくても、「自動車の中でも乗用車」というニュアンスがはっきり出ていると考えられます。 バスやトラックは、自動車という意味では「車」の一種ですが、「クルマ」ではありません。ですから、「クルマで行こう」と書かれると、ただ交通手段について述べるだけでなく、状況によっては、「ドライヴを楽しみながら行く」というニュアンスを暗に含んでいる、とも受け取れます。 自動車の雑誌やメディアになると、より「乗用車」という対象に親しみを持っているからこそ、「車」より「クルマ」を使っている、と言えそうです。

どこまでが「クルマ」?

それでは「クルマ」、つまり乗用車として扱う車両だと一般に認知されているのは、どのあたりまでなのでしょうか? 「乗用車」の定義を辞典で調べると、「通常、10人までの人が乗り、移動するためのクルマをいう」(大車林)などと載っています。 そのほか法律用語では、「小型自動車」「乗用車」「普通乗用車」などと難しい区分けが出てきますし、しかもそれが「道路交通法」と「道路運送車両法」では細かく異なるなど、複雑です。 そのため、ここでは一般的な語用での「乗用車」を見てみます。皆さんもご一緒に考えてみてください。 自営業で、バンを日常の足としても、使っている。 そんな場合は、5ナンバー自家用仕様の「プロボックス・ワゴン」ではなく、4ナンバーの「プロボックス・バン」であっても、「クルマ」と言えるでしょう。当然「ハイエース」や「キャラバン」でも同じことで、これは、使用形態から見た分類と言えます。

クルマが車に、車がクルマに・・・の例

さらに境界線が微妙な例を挙げてみましょう。 例えば、「クラウン」と言えば、誰もが高級乗用車を思い浮かべるのではないかと思います。「良いクルマですね」などとコメントして。 では、それがもしパトカーのクラウンだったら?乗用車ではないので、「クルマ」とは書けないのでしょうか? 警察車両を見たら,「あそこにクルマが止まっている」よりは,車両としての「車」のほうが自然かも知れません。 でも、そのパトカーモデル自体を表す場合であれば、「最新型なのでクルマとして扱いやすい」と書かれてもおかしくはないはずです。それは、ベースが乗用車だからです。

また、キャンピングカーは、一般認識上は少なくとも乗用車の仲間ですから、特殊ではありますが「クルマ」と書けなくもありません。 しかし、そのベース車両は小型トラックであることも多いものです。 例えば「トヨエース」は普通なら、貨物自動車なので、小型とは言え「クルマ」からは外れてしまいます。

ところが、アメリカに行くと、こんな大きなキャンピングカーも、高速道路でしょっちゅうみかけます。 こうなると、感覚的に「クルマ」とは書きにくいかも知れません。なにせ、日本ではこれを乗用で使うということが、一般的には常識外だからです。

最後は極端な例でした。 しかし、このように、「自動車のブランド」で見た場合、それが同じ「クラウン」や「トヨエース」であっても、ニュアンスによって書き方が変わることがある、というわけです。 この記事では、あくまでも「言葉の意味の上での」クルマ=乗用車とは何か、を考えてみました。絶対的な正解があるとも限りません。 このように、日頃何気なく目にする単語でも、あえて意識してみるとどこか曖昧だったり、ややこしかったり、定義に困ることもあったりします。 人や文化によって、見方が違うことを発見できたりもしますから、そんなことをちょっと立ち止まって考えてみても、面白いのではないでしょうか。

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